天皇陛下が生前退位をしたいというご意向を示されたとうことで話題になっていますね。実はこれ、安倍政権が狙っていた憲法改正への布石だったと思われます。
それについてこの記事では書いていきます。
目次
【追記】天皇陛下のお気持ち表明・・・内容全文や要約
こちらもチェックしてみてください。
天皇生前退位は安倍の狙っていた憲法改正への布石?
それとも天皇による改憲阻止??
関連記事は以下のリンクからどうぞ。
(7月14日)現在注目されているのは、今回の報道が天皇の発言を政治利用したものであるということです。
追記:上の記事に関連した詳細考察記事を書きました。リーク元について考察し、前侍従長の川島裕であると結論しています。合わせてご確認ください。
以前までの記事は以下から見ることができます。
生前退位とは。関係する憲法や皇室典範について
他の記事でも書いているように、天皇陛下が生前退位するのは、現行のルール上では不可能です。生前退位には、「皇室典範(てんぱん)」という、皇位継承等を記述した法律を改正する必要が出てきます。
しかしそもそも皇室典範というもの自体、日本国憲法に基づいて定められている法律です。
皇室典範は、「日本国憲法第2条及び第5条」に基づいて定められています。
第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
つまり、日本国憲法第二条は簡単に、
「天皇の皇位継承の詳細については、皇室典範に書くよ」
と言っているということです。
ということは、「皇位継承のルールを変えるには皇室典範(法律)を改正する」しかありません。
さて、ここで問題になってくるのは、安倍政権の憲法改正との兼ね合いです。現在安倍政権で議論がなされているのは「改憲するか、しないか」ということですね。
そこに、皇室典範の法改正という飛び込み事案がで出てきたのです。
すると、優先順位はどうなるのでしょうか??
考えられるシチュエーションを書いていきます。
憲法改正と皇室典範改正のシチュエーション
1、憲法改正→皇室典範改正
安倍さんの思惑通りのシチュエーションです。
現在議論中の憲法改正を早期に終着させ、皇室典範の法改正をするということです。論理としては、「皇室典範の改正が迫っているので、憲法改正について足早に議論を進めていく」とかの口実にするんでしょう。
なんか安倍さんがラッキーみたいですが、冷静に考えるとこのことについて想定していないはずはありません。
なぜなら、天皇陛下は今年で82歳。2020年の東京オリンピックの時には86歳になっています。東京でオリンピックが開催されるとなれば、天皇としての仕事は急激に増えるのは当たり前です。海外から様々な来賓があるでしょうし、天皇はそれに対応する必要があります。
憲法改正→皇室典範改正
という論理を通すために色々安倍さんが布石を織り込み済みであれば、この生前退位のチャンスに乗じて憲法改正の念願が叶えられてしまうかもしれません。
2、皇室典範改正→憲法改正
天皇陛下の改憲阻止が成功するシチュエーションです。
今回の生前退位は「天皇陛下直々のご意向」ということで、現行の憲法改正の議論よりも、皇室典範改正に優先してとりかかる可能性があります。
(憲法改正と皇室典範改正が並行する場合も考えられますがここでは書きません。)
まず、天皇陛下はこの先数年で皇位継承を望んでらっしゃるということで、皇室典範の改正に1~2年みたとしましょう。
そのあとに憲法改正の議論がなされるとすれば、安倍政権が急務だと言っている憲法改正を数年延長することとなります。
つまり、天皇陛下の生前退位発言によって、改憲が延期されるということ。ネットでも、「天皇陛下が改憲反対の姿勢を示したか?」などと言う人もいる状況です。
しかし、これを通してしまうと、「天皇陛下の発言が憲法や法律よりも重要視されている」ことになります。
今回のことを簡単にいえば、「生前退位したい。だから色々変えてね」
と言うことですから、そのために国も憲法も法律も全て天皇の言うとおりということになってしまうということ。しかしあくまでも天皇は日本の象徴ですから、そのような対応は日本と言う国にとってベストな選択だとは思えません。
3、その他
・憲法改正と皇室典範改正を並行する
など。
他に何かあればコメントいただければ追記致します。
なぜこのタイミングで「生前退位」の発言が表にでたか
さて1、2、とシチュエーションを見てきましたが、なぜこのタイミングで天皇陛下のご意向が発表されたかも考えて見る必要がありそうです。
タイミングとして今を選ぶというのは、「参院選後」という意図があるように思えてなりません。そして、今回の参院選では与党が事実上の勝利をかざりました。つまり「改憲勢力の勝ち」であり、「改憲のための3分の2議席を確保」したということ。
なので安倍さんの策略にしろ、天皇の思惑にしろ、「憲法改正」にひもづいた動きであるとみて間違いないでしょう。
まだまだ考える必要があることだと思うので、随時追記をしていきます。皆さんのご意見も反映していくので、コメントお待ちしています。
その他の考察については以下でチェックしてください。
追記:以下は上の記事に関連した詳細考察です。リーク元について考察し、前侍従長の川島裕であると結論しています。
個人的な考えですが、黒幕が政府であることは間違いないと思いますが、大きな理由の一つとして以下ではないかと思います。
参議院選挙で自公が2/3議席を獲得したことにより、自民党の掲げる日本国憲法改正草案に着手できる環境となったわけで、この草案の第1条で天皇が「象徴」から「元首」となり、第9条で緊急事態の際は「内閣総理大臣」は「最高指揮官」で「自衛隊」は「国防軍」となり、第99条では緊急事態の際、国会は法律と同一の効果を有するとなっていることから、国家元首となる天皇が82歳を超えたご高齢では、お役目を果たせないでしょうから若い皇太子にその席を譲った(譲らされた)のだと・・・・。
明治・大正・昭和天皇は戦争を指揮した際、若く活力に満ちているわけなので、これから起こるであろう有事の際、若く活力のある天皇が在位していないとならないのではないでしょうか。
自民党を支持するつもりは毛頭ありませんが、
今回のリークは政府ではなく宮内庁サイドだと思います。
(内閣を含む)自民党内でも、生前退位についてはまとまっているとは思えませんからね。
[…] 憲法改正→皇室典範改正、安倍さんの思惑通りのシチュエーションです。 現在議論中の憲法改正を早期に終着させ、皇室典範の法改正をするということです。論理としては、「皇室典範の改正が迫っているので、憲法改正について足早に議論を進めていく」とかの口実にする 天皇生前退位は憲法改正への布石?皇室典範改正の陰謀説! […]
憲法改正しなくても皇室典範は改正出来ますよー
この度の天皇ご自身からの発言は大変良いことだと思います。わたくしも同年齢ですが、あのご公務には相当お疲れのことは十分察知されます。以前から皇室典範に天皇定年制があれば良いのにと思っていた位です。ご本人からの申し入れがそのまま実行される為に、早急に皇室典範をその条項だけ変えて差し上げたいと思います。改憲とは関係がないでしょう。天皇には人権はないのですか。人権があるように変える必要があります。
参議院総数2/3を得たことで、憲法を改正できるようになった政府
これから、3年かけて、憲法を改正します。そして、4年目に改正憲法を施行します。
そのとき、新しい日本として、世界にアピールできれば、最高だと考えました。
新しい憲法下で生まれ変わった新生日本の立ち上げを、世界的な祭典のオリンピックと新しい「元首」で迎える準備が始まったのではないでしょうか。
どうして天皇陛下が生前退位なんてオカシナ言葉を使うのか?
むかしから『譲位』という正式な言葉あるのに?
そもそも宮内庁が完全に否定しているのに、なぜ?宮内庁が嘘をついたとなるのか?
そもそもこれまで一度だって宮内庁を蔑ろにして天皇陛下がその周辺が天皇陛下のお言葉を伝える様なことをしていたか?
天皇陛下が非公式にご自分の主張をリークすることを望むとはとても思えない。
だから、以下の記事の方が正しいと思う。
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天皇陛下、早期退位想定せず
公務「このペースで臨む」
共同通信「47NEWS」
2016/7/16 02:00
http://this.kiji.is/126730169875546121
天皇陛下が皇太子さまに皇位を譲る生前退位に向けた法改正を政府が検討していることを巡り、天皇陛下自身は早期退位の希望を持たれていないことが15日、政府関係者への取材で分かった。
陛下は例年、年明けと夏に定期健康診断を受けているが、現在は目立った不安は見つかっていない。最近も宮内庁側と公務の負担軽減が話題になった際、陛下は「まだまだこのままのペースで臨む」と明言。側近らにも、退位という文言や時期を明示したことはないという。
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引用終わり。
今回、NHK報道による生前退位は、ガセだと私は思う。
文中にあった、天皇陛下が憲法や皇室典範を変更できるできないの文言がありましたが、同様に安倍政権が憲法を変更することはできません。
改憲発議もできません。
国民だけが成し得ることだからです。
国会議員は日本国憲法を遵守しなければならず、国民からの発議ではなく、国会議員である安倍やその他議員からの憲法改憲発議自体、憲法をないがしろにした違憲行為であり、様々なゴロツキ議員が知識もないくせに勝手な発言をしているようですが、即議員としての資格剥奪と拘束が求めらるべきと考えます。
マスコミも警察も何も全て抑え込まれているようだから動けない状態が既に異常事態。
憲法審査会に無能で無知識のタレント議員を置く考えこそが安倍たちの思うがままに操ろうという考えが見え見えではないですか。